(2)売買の瑕疵担保責任

 売買は、特定物の売買と不特定物の売買とに分けられる。

 不特定物の売買というのは、物の種類は特定できても、そのものを特定しない売買である。食料品、電気製品などの一般の商品は不特定物といえる。同様にパッケージプログラムの販売も一般の商品と同様に不特定物の売買といえる。

 一方、特定物の売買というのは、土地の売買に代表されるような売買目的物を絶対的に特定する売買である。特定物というのは個性が強く、特注のプログラムの売買などはこの特定物の売買といえるであろう。

 ではまず特定物について欠陥があった場合から述べていく。

 例えば、一般の商品に欠陥があったとき、顧客は完全なものとの交換をまず請求するであろう。これは瑕疵担保責任に基づく請求ではなく、債務不履行責任の一類型である不完全履行責任に基づく完全物の給付請求である。不完全履行責任というのは、いうまでもなく給付義務を完全に履行しないことから生ずる問題であって、一応給付義務を履行したことを前提とする瑕疵担保責任とは異なる。

 では欠陥があるということは瑕疵なのか、それとも不完全履行なのであろうか。また、顧客はいつまでもその双方の請求ができるのであろうか。

 判例では、スピーカーの売買で購買後欠陥があったことを知った事案につき、重大な瑕疵の場合は不完全履行で、それほど重大な瑕疵ではない場合は、一応給付がなされていれば瑕疵担保責任に基づく請求しかできない、といっている。

 特定物の売買についても、一応の給付があった場合は、それ以降は瑕疵担保責任に基づく請求しかできない。

 売買の瑕疵担保責任については民法570条、566条に規定されているが、瑕疵が重大で契約した目的が達成されない場合に限り契約の解除が認められている。

 それ以外の瑕疵の場合は損害賠償だけが認められている。

 

 

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